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蔵元通信

2021年05月19日

【プレスリリース】「藁縄(わらなわ)」の自社生産開始

日本古来の「藁縄」復活事業を創業500年の酒蔵が開始
酒樽を縛る縄を藁に戻したいという想いからはじめたサステナブルな取り組み
~酒造りの伝統復活と、プラスチックごみ削減によりSDGsにも貢献~

わらなわ1
創業500年以上の歴史を誇る剣菱酒造株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役:白樫 政孝)は、長年受け継がれてきた酒造りの伝統継承と、樽製品におけるごみ削減のため、4年間の試行錯誤を経て酒樽を縛る「藁縄(わらなわ)」の復活事業を開始しました。今回の取り組みにより、樽製品に使われていたプラスチックの使用を減らし、プラスチックごみの99%削減にも繋がっています。

■ 酒造りの伝統と文化を継承するため、樽製品を縛っていた縄をビニールから藁へ
日本では古来より米の豊作を祈り、豊作になったことを感謝するため、余った米で作った酒を稲穂から穫れた藁で飾りつけし、神社に奉納してきました。
その際、恵みの大地と神への感謝を示すために、「藁(わら)」で樽を縛っていました。
創業以来、当社でも製造する樽商品は藁製の縄を使用し、販売を続けてきておりましたが、2016年に製造機械の故障に伴い藁縄が製造終了となってしまい、ビニール製のものへと変えざるを得なくなりました。
縄がビニール製になれば、本来それ自体が持っている意味が失われてしまう。日本人としての伝統と文化を継承するため、何としても藁製の樽製品を残したい。剣菱酒造はこうした思いから、酒造りの魂とも言える「藁縄」の製造を自ら手掛けることを決めました。
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■ 壊れた「藁縄」の製造機械を2年かけて修理。2年間のテストを経て商品化に成功
当社では、2017年7月に菰の製造会社である岸本吉二商店様にばらした状態で保管されていた「藁縄」の製造機械を購入し、この機械を製造していた会社の元エンジニアを探し、その方の指導の元、弊社協力会社の株式会社畑テクノ様などの協力で2年かけて修復することに成功しました。現役当時の姿そのままに復活させることに成功し、そこから2年間にわたるテストを経て、足掛け4年で商品化へとこぎつけました。
まずは自社製品を対象に、樽を縛る縄を藁製のものへと随時変更。伝統を復活させ、未来へ向けて再び受け継いでいきます。
藁縄3

■ ビニール縄から「藁縄」への変更で、プラスチックごみ『99%削減』に成功
今回、自社製品を縛る縄を「藁縄」へと戻すことにより、樽製品の製造、販売にあたって生まれていたプラスチックごみが99%削減されます。
剣菱酒造では、今回の「藁縄復活事業」を通じ、古来より続く大切な伝統を受け継ぎながら、同時にSDGs(持続可能な開発目標)の実現にも取り組んでいきます。
藁縄4

■ 社外に向けた「藁縄」の販売も開始予定
現在は自社製品を対象として製造している「藁縄」ですが、将来的には社外のお客様へ向けた販売も予定しています。

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